ORAL SURGERY
親知らず/口腔外科
親知らず
「親知らず」とは、第三大臼歯(智歯)の俗称で、歯のうちでもっとも遅く生える上下左右4本の奥歯のことです。親知らずがもともとない人もいますが、概ね17歳~22歳頃に生えてきます。
「親知らずをそのまま残しておいても大丈夫ですか?」という質問をよく受けます。正常に生えている場合は残すことも可能です。ただ、歯ブラシで磨きにくい親知らずは虫歯になり易く、不自然(斜めや横に寝ている状態)に生えている場合とあわせて、当院では痛みや虫歯が出来ないうちに抜歯されることをお勧めしています。
親知らずの治療法について
基本は抜歯になります。親知らずが正常に生えている場合は残すこともありますが、不完全(歯が斜めに生えている、歯ぐきから少し歯が見えている)に生えている方が多いです。
親知らずは虫歯以外にも多くの症状を引き起こすため、10代中ごろに親知らずを抜くことをおすすめします。この時期に抜歯することにより、多くの利点があります。
- 歯根がまだ短い
- 親知らずの周りにまだ隙間があり、簡単に取り除くことができる
- 神経を傷つける危険性が少ない
- 第2大臼歯(奥歯)の後ろに骨が十分にある
親知らずの治療の流れ
術前準備
当院では、抜歯などの外科手術の前に、お口が開かないなど状態が悪ければ、抗生剤を服用していただいてから、外科処置にはいります。
術前に、歯石を除去することにより、抜歯時、細菌の少ない状態で行うことが出来ますので、抜歯後の痛み・腫れ・感染防止を最小限に抑えることができます。
抜歯当日
- 注射時の痛みを和らげるために、塗り薬の表面麻酔を行う場合があります。
- 注射麻酔をします。2種類あります。
Ⅰ.親知らず周辺の歯肉から麻酔する方法(浸潤麻酔)
Ⅱ.親知らずの奥の太い神経をブロックする方法(伝達麻酔) - 歯が完全に出ていない場合、抜歯しやすいように歯ぐきを切開します。
(注意点)親知らずの奥の歯肉の切開が内側に入りすぎると、舌神経を傷つけ麻痺がでることがあります。 - 歯の周囲の骨を削ります。 歯の位置が深い程、骨を削る量が増えます。
- 歯冠の引っかかっている部分を削り、分割してとります。
斜めにはえている場合、手前の歯に引っかかっているため、普通の歯と違い、 そのままの状態では抜けません。
抜く時に、手前の歯にあたらないような状態にします。
ここで、うまく歯冠(歯の頭)がとれない時、レントゲン撮影することがあります。分割するために入れるバーの角度がずれていることがあるので、レントゲンで確認し、修正します。 - 残った歯根を抜きます。 歯根が曲がっている場合などは、歯根も分割することもあります。
- レントゲン撮影します。 バーなどで分割するため、小さな歯の破片や、破折した歯根などがないか確認します。
- 歯肉を開いたところ、抜歯した穴を一度洗い流します。 削りカスが残ったまま、縫合すると、腫れたり、痛みの原因になります。
- 歯肉を縫合します。 歯肉を開いた時は、歯肉を元の位置に戻し、縫合します。
そして、7~10日後に糸を抜きます。
口腔外科
口腔外科というと、親知らずの抜歯というイメージが大きいかもしれませんが、歯科口腔外科では、高度な技術を要する抜歯手術、口腔粘膜やあご骨の外傷、炎症、腫瘍、顎関節の治療を行います。非常に広範囲な分野です。
主な診療内容としては、以下の内容があります。
- 入れ歯の作製など
- 歯周病治療、歯肉からの出血、歯肉の腫れ、歯の動揺など、いわゆる歯槽膿漏の治療
- 扁平苔癬、白板症など、さまざまな口内炎
- 歯肉の外傷、顎骨の骨折等
- 舌癌などの悪性腫瘍、良性腫瘍
- 顎骨骨髄炎、骨膜炎
上記の項目が気になる方は、一度検診に来てみてください。
親知らず・口腔外科の
症例紹介
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インビザライン製作にあたり親知らずがあるためアライナ-の維持が悪くなります。
Before
After
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